開戦!「SMAP vs AKB48」!
今月の「新譜チェック」で記事タイトルにもして予告したが、今週のシングルチャートは大注目!
国民的アイドルとして活動を続けるSMAPと、今人気上昇中の女性アイドルグループAKB48の1位争いだ。(参考:8月新譜チェック~男性アイドルvs女性アイドル~)
新譜チェックのときにも記した通り、前作の成績はAKBが上であり、もし今作も両者がそれと同じような推移をたどった場合、なんとあのSMAPが1位を逃すという事態になる。
※参考
SMAP―前作『この瞬間、きっと夢じゃない』:初動9.1万枚
AKB48―前作『涙サプライズ!』:初動10.4万枚
SMAPが週間で1位を逃すと01年の『Smac』以来、約8年ぶりのこととなり、緊急事態となる。
さて、ここでその「SMAP vs AKB48」のアイドル1位争いはどうなっているのか、途中経過を見ていこう。
今週の新譜が登場する8/25(火)付デイリーシングルチャート。
大番狂わせはいきなり初日に起こった。
デイリー初日、1位の座に立ったのはAKB48だった。
なんといきなりあのSMAPを抑えたのである。
SMAPが初日に1位を逃すのは極めて稀なケースである。
しかも、その両者の売上差が予想をはるかに超えたものだった。
1位発進のAKB48の初日売上げは57456枚。
これは前作『涙サプライズ』の初日売上げ41046枚を15000枚ほど上回るロケットスタートである。
一方で、SMAPは30901枚に止まった。
ついに初動が10万枚を割れた前作『この瞬間、きっと夢じゃない』の初日売上げは33430枚であり、さらにそれを下回る結果に。
この初日時点で、両者の売上差は26000枚以上。
対決初日にしていきなりSMAPの1位獲得に黄色信号が灯ることとなった。
もともと前作成績ではAKB48が有利な状況に加えて、AKB48は前作を大きく上回るペースでSMAPは前作を下回るペース。絶体絶命とはまさにこのことか。
SMAPの連続1位記録がここで途切れることを誰もが覚悟する中、昨日発表された8/26(水)付デイリーチャート。
ここで1位争いはまたカオスな方向へ向かうことに。
デイリー2日目、1位の座に立ったのはSMAP!
1日でAKBから指定席を奪い取った。
その売上げは30819枚。
前日から82枚しか減っておらず、かなりのキープ力を見せた。
もともとSMAPは正規発売日に売上げをキープするタイプ。
前作こそその傾向は見られなかったものの、前々作『そのまま』のときには初日指数18575から2日目17996とほとんど数字を落とさなかった。
そして、一方…
初日SMAPを大量リードするという大金星をあげたAKB48だが、2日目の売上げは13840枚にまでスーパー急降下。
ここまでの下落は東方神起ぐらいでしか見たことがない。
一気に初日の4分の1となってしまった。
AKB48は今回、毎回恒例の劇場での販売を行っておらず、これまた毎回恒例の「連日の握手会」も行っていない。
それゆえ、恒常的に売上げをキープすることができず、狂信的なファンの予約分とフラゲ分が初日に固まったため、今回2日目でここまで大暴落したのだと考えられる。
あのSMAPを捉えたと思われたAKB48だったが、この大暴落により、戦局は一転。
初日の貯金でSMAPから必死の逃げ切りを図る構図に早代わりとなった。
※2日間の両者累積
AKB48―71296枚
SMAP―61720枚
AKB48は金曜日に握手会を、SMAPは「Mステ」への主演を控えている。
即効性のある効果としてはAKBの握手会のほうがドーピングのようなものなので圧倒的に有利といえる。
そうなると、SMAPはAKBのドーピング効果が発動する前に、まず追いつき、そしてできる限り大きな差をつけておきたいところ。
「SMAP vs AKB48」、この対決は最終的にいったいどのような結果をもたらすのだろうか。
今後も目が離せない。
~~
~
さて、チャートチェックに移ります。
前回記事では3/9付シングルチャートの4位までを見ていきましたので、本日は5位以降を見ていきます。
ではでは、さっそく…
3/9付オリコンウィークリーシングルチャート、第5位はこの曲!
第5位 さよならは言わない /小田和正
小田和正の27枚目のシングルが初登場で5位にランクイン。
初動売上げは2.5万枚。前作『今日も どこかで』の初動2.9万枚からダウン
前作は「めざましテレビ」テーマソングで、今作はドラマ「トライアングル」主題歌。
今回のほうがタイアップ効果は大きそうだが、数字はダウンしてしまった。
ドラマの視聴率は平均12%ちょっとで、そこまで好調とはいえないものだったのは確か。
ただ、同じくドラマ主題歌だった前々作『こころ』はドラマの視聴率が14%だったにもかかわらず、初動4.8万枚と今回の倍近く出ていた。
楽曲自体が前作までとは違い、かなりおとなしめなバラードだったことも売上げに影響したのかもしれない。
それでも、『こころ』の前のシングル『ダイジョウブ』の初動2.2万枚よりは高い。
多少振れ幅は大きいが、2~3万枚が現在の安定ラインなのかも。
ちなみに、今作も前作に引き続きワンコインシングル(\500)。
第6位 GOOD BYE MY SCHOOL DAYS /DREAMS COME TRUE
ドリカムの46枚目のシングルが初登場で6位にランクイン。
初動売上げは2.0万枚。
前作『連れてって 連れてって』の初動4.6万枚から半減以上の大幅ダウン
前作では周りのレベルの低さも手伝って、9年10ヶ月ぶりの週間1位を獲得していたが、その勢いは何処へ…。
今作のひと月後にアルバムのリリースを控えた先行シングルとはいえ、1週後の先行とかでもないし、ちょっと下がりすぎな気もする。
ここ最近で最も不調だったのは前々作の初動2.4万枚だったのだが、今回はそれをさらに下回ることに。
今作は4曲入りだが、その中でドリカムは1曲目のみ。
カップリングには同じ楽曲をオレスカバンド、女優の多部未華子、FUZZY CONTROLがカバーしたヴァージョンを収録。オムニバス的な内容となっている。
この変わった企画はそれなりに話題になっていたのだが、それよりも先行シングルという面のマイナスが強く出てしまったようだ。
ただ、今作を収録したアルバムは、ベスト盤との2枚組ということもあって、大ヒットを記録することになる。その模様はまた後日。
第7位 piece /新垣結衣
新垣結衣の3枚目のシングルが初登場で7位にランクイン。
初動売上げは1.8万枚。前作『赤い糸』の初動3.4万枚から一気に半減近くまでダウン
コブクロのインディーズ時代の楽曲のカバーという話題性があった前作から一転、今回はノンタイアップで一気にライト層への訴求は難しい状況に。
ただ、この連続の大幅ダウンは女優の歌手活動によく見られる現象なので、タイアップ云々よりそちらの傾向が例外なく出ただけという見方もできる。
今作は初回盤A、Bの2種と通常盤1種の全3種リリース。
初回盤Aには新垣本人書下ろしイラストがジャケットになっており、初回盤Bはスタジオジブリの百瀬ヨシユキによるジャケット。通常盤は本人写真のジャケット。
ジャケットはすべて異なるものの収録楽曲は3種すべて同じなので、複数買い促進効果はジャニーズなどのアイドルに比べると弱めといえる。
それでも、3種リリースはなかなか商業的である。ちなみに、レーベルはワーナーミュージック。
絢香といい、今回の新垣といい、ワーナーは隠れて結構キツい商法を使っている。
この人は同じ女優系歌手の柴咲コウなどとは違い、歌唱力で勝負していくタイプではないようなので、一度固定ファンが減り始めると、その復旧はなかなか厳しいと思われる。
もし、次回作も今回並みの大ダウンをしてしまうと、もうTOP10は無理。
果たして次回作はどうなったのか。それはまた後日、解説させていただく。
第8位 バイバイ /大塚愛
大塚愛の19枚目のシングルが初登場で8位にランクイン。
初動売上げは1.7万枚。前作『クラゲ、流れ星』の初動3.4万枚から半減
ただし、今作は約3ヶ月前にリリースされたアルバム「LOVE LETTER」からのリカットシングル。
今作は本人出演のCMソングに起用されオンエアされていたが、リカットというマイナス要素を打ち消すような効果はもちろんなく、半減となってしまった。
まあ、3ヶ月も経てばレンタルCDがバンバン回っており、音源は今作を購入せずともいくらでも手に入る。
そうなると購入するのは主に熱狂的な固定ファンのみとなる。
さらに、今作には【CD+DVD】の1種リリースで、カップリングさえない。
この条件下なら、ここ最近の人気下降具合からして、1万枚を割れたっておかしくはなかった。
そう考えると、これでも意外に出たほうだと思う。
余談だが、売上げが下がることがほぼ確定しているリカットシングルをこのタイミングで繰り出したのは、よく言われる決算対策なのだろうか。
~今日のふといいなぁ~自由への招待 by L'Arc~en~Ciel
君の名を呼ぶ by 浜田省吾
最近のコメント