100枚買い促進&プラモデル!? 大荒れシングルチャート!
本日もチャートチェックを進めます。
前回記事で4/2付チャートを見終わりましたので、本日からは4/9付チャートに突入です。
まずはいつもどおり、シングルチャートから見ていきます。
当週は新譜少なめのため、ひと記事でTOP10すべてオールチェックしていきます。
ではでは、さっそく…
4/9付オリコンウィークリーシングルチャート、第1位はこの曲!
第1位 生きてる生きてく -福山雅治
これで5作連続、通算14作目の1位獲得となる。
初動売上げは12.0万枚。前作「家族になろうよ/fighting pose」の初動15.5万枚から大きくダウン。
今回は映画「映画ドラえもん のび太と奇跡の島~アニマルアドベンチャー~」主題歌となっているが、数字を見るにタイアップ効果は感じられず、不調。
子供でも歌える曲というオファーからか、スカのリズムでこれまでの路線とはかなり違った曲になっているので、敬遠した層がいたのかもしれない。
ちなみに、『ドラえもん』の主題歌が週間1位を獲得するのは、小泉今日子が1984年に「風のマジカル」(映画主題歌)で記録して以来、28年ぶりとなるらしい。
過去に、ゆずやスキマスイッチ、BUMP OF CHICKENなど「売れっ子」が担当したこともあったが、1位はなかった。
リリース形態は【CD+DVD】が2種と【CDのみ】が1種で計3種リリース。
CDの収録内容がすべて異なっており、全音源を購入でコンプするためには絶対に3枚買わなくてはならない複数買い促進商法。
前作はCDの内容はすべて一緒でDVDだけ内容違いだったので、2種買い促進だった。
よって、今回商法はパワーアップしている。
にもかかわらず、前作を大きく下回っており、あまりいいコンディションではない。
2008年以降リリースされた前作までの5作はいずれもドラマかCMタイアップがついており、発売前に話題になることが多かった。
今回はそういったステータスにならずにリリースになっており、ライト層に十分訴求できなかったのが、不調の要因と思われる。
ここにきて、固定ファンが一気に減ることは考えにくいので、次回以降タイアップによっては15万ラインに復帰する可能性も高い。
サウンドスキャンでは【CD+DVD】2種が5.5万枚と4.0万枚、【CDのみ】が1.6万枚で合計11.1万枚。
この結果を見るに、3種すべて購入しているファンはあまりいなさそうだが、【CD+DVD】を2枚セットで購入しているファンはかなり多そう。
第2位 7th Trigger -UVERworld
UVERworldの21枚目のシングルが初登場で2位にランクイン。
これで18作連続のTOP10入りとなる。
初動売上げは5.2万枚。前作「BABY BORN & GO/KINJITO」の初動5.3万枚からほぼ変わらず。
前作も今作もノンタイアップで、ほぼ固定ファンだけが動いただけといった感じで、売上も据え置き状態となった。
リリース形態はDVDの有無で2種リリース。
CDの収録内容は統一なので、複数買い促進にはなっていない。
前作と商法もまったく同じ。
過去2年、2010年と2011年にも3~4月にノンタイアップシングルをリリースしており、2010年の「GOLD」が初動5.0万枚、2011年の「MONDO PIECE」が初動4.6万枚(震災の影響)。
2011年4月は震災の影響で他のアーティストも軒並み数字を下げており、UVERworldも同じだと思われる。
よって、ここ2年の間、ライト層を引っ張れる状況じゃなくても5万ラインを出せる固定ファンをがっちりキープしていることになる。
若手になかなか固定ファンがつかない昨今だが、この人たちはかなり安定しており、ソニー若手の成功例だといえる。
第3位 SHE! HER! HER! -Kis-My-Ft2
前週1位から2ランクダウン。
2週連続のTOP3入り。
週間売上げは2.3万枚。
前週の初動19.3万枚から8分の1以下になる大幅ダウン。
ただ、ジャニーズだと10分の1以下になることも稀ではないので、これくらいのダウンなら恒例のレベルである。
累計は2週で21.6万枚を突破したところ。
2週でも前作の初動24.6万枚に及んでおらず、このペースだと最終的にも前作初動に届かない可能性が高い。
以下、ピックアップ。
第5位 Jumping -大国男児
韓国の男性グループ、大国男児の5枚目のシングルが初登場で5位にランクイン。
これで3作連続のTOP10入り。
なお、5位は前作で記録した7位を上回り、自己最高位更新となる。
初動売上げは1.7万枚。前作「Love Days」の初動1.8万枚から微減。
前々作をピークに、2作連続で微減しており、人気はどうやら頭打ちになった様子。
リリース形態は【CD+DVD】が2種と【CD+トレカ】が1種で計3種リリース。
CDの内容は同じなので、2種買い促進の複数買い促進商法となる。
今回のイベント商法はプレゼント応募型。
3種すべてに同じ「応募券」が封入されており、枚数ごとにプレゼントのレベルが異なるというもの。
当然3枚の応募券で応募したほうがクオリティの高いグッズになっており、3枚買い促進となっている。
さらに、発売日には握手会&トークショーを開催。
参加には会場での今作購入が必要で、1枚購入で1枚の握手券となっている。
イベント商法の内容は前回と異なっているが、固定ファンの数は決まっているだろうし、ファンの1人あたりの購入限度枚数も決まっていると思われ、イベント内容に物凄い変化がない限りは、それほど数字に動きはないのかも。
第6位 未来が私を待っている -アフィリア・サーガ・イースト
カフェ&レストラン「アフィリア・グループ」の池袋店、上野店、六本木店を代表するメンバーから構成されたアイドルグループ、アフィリア・サーガ・イーストの7枚目のシングルが初登場で6位にランクイン。
TOP10入りはこれが初となる。
初動売上げは1.3万枚。前作「La*La*Laラボリューション」の初動0.4万枚から3倍以上となる大上昇。
もちろん、自己最高初動。
デビューは09年で、現在のアイドル人気の波が来る以前から活動しているグループである。
志倉千代丸と桃井はるこのダブルプロデュース体制となっており、ジャケット写真でわかるように「萌え系」路線。
リリース形態は【CD+DVD】が2種と【CDのみ】が1種で計3種リリース。
CDの内容は統一だが、DVDは内容違いなので、2種買い促進の複数買い促進商法。
パッケージ上の商法は他のアイドルと比較しても緩いくらいだが、実はイベント商法が激化している。
今作リリースの3月に先だって、2月から大量予約取りイベントを敢行。
これまでのイベント商法とは一線を画す鬼具合になっており、まず3形態のいずれか購入でスタンプカード付与。
そして、そのスタンプの数によって特典が変化。
10個→PV撮影オフショット写真(10枚セット)
20個→スペシャルCD
30個→スペシャルDVD
40個→好きなメンバー1人がラブレター自宅送付
50個→次回シングルにスペシャルサンクスとしてクレジット
100個→メンバーによる歓送迎会
となっており、少なくとも2ケタ買わないと特典にありつけない。
「100個」の特典を作っている時点で、100枚購入促進商法という前代未聞のフィールドに達している。
さらに恐ろしいのは、ひとつの特典でスタンプ数はリセットされてしまうため、2つ以上の特典に手を出したいファンは100枚どころでは済んでいない。
例) スペシャルCDとDVDが欲しい→20+30=50枚
よって、すべての特典をゲットしたい狂信的なファンはマックスで250個のスタンプを貯めている可能性がある。
250枚購入促進?もはや滅茶苦茶である。
そんなファンいないだろうと思う方もいるかもしれないが、この手の超閉鎖的アイドルの場合、最近のAKBのように中途半端なファンは付いておらず、ツワモノばかりが付いている。
3ケタ買いは微妙だが、2ケタ買いはごく普通に行われていると思われる。
前作はここまで破壊的な商法じゃなかったが、初動0.4万枚出ており、多少固定ファンがついてきたところを見計らって、一気に複数買いさせて爆発させてきたといった感じ。
まだ一般層まで広まらず狭い世界の中で活動していたAKB48が過去に法に引っかかる事例があったが…これは大丈夫なのか?
チャート上は次回もこのレベルの破壊的商法を使わないとTOP10には残れない可能性が高い。
それより個人的にはファンの財布が心配だ…。
第7位 戦姫絶唱シンフォギア キャラクターソング4 (魔弓・イチイバル) -雪音クリス(CV:高垣彩陽)
アニメ「戦姫絶唱シンフォギア」のキャラクターソングが初登場で7位にランクイン。
これがキャラソン4作目で、うち3作がTOP10入りとなっている。
初動売上げは1.0万枚。
前作となる第3弾では、人気声優の水樹奈々が担当し、初動は1.1万枚だった。
それにはわずか及んでいないが、水樹奈々と高垣彩陽だと知名度もセールスパワーも大きく差がある。
にもかかわらず、キャラソンの数字はほぼ変わらないところを見ると、声優自身の人気はあまり関係なく、アニメファンがすべて食いついていっている感じか。
リリース形態はCD1種リリース。
コアな層を相手にしていながら、これまでの3作と変わらず、複数商法は使わず。
複数商法を使わずに1万台の初動を出せるアーティストがかなり少なくなった昨今なので、当該アニメの人気はかなり高いといえる。
隔週で3作連続リリースされたが、4作目の今作でいったんリリースはストップとなっている。
第8位 愛してた -ナオト・インティライミ
ナオト・インティライミの8枚目のシングルが初登場で8位にランクイン。
これで2作連続のTOP10入りとなる。
初動売上げは1.0万枚。前作「君に逢いたかった」の初動1.1万枚から微減。
前作ではじめてTOP10入りを果たし、自己最高初動も記録していたが、早くもダウン。
今作はアルバムのリリースを3週後に控えての先行シングルという悪条件あり。
それでも前々作の初動0.8万枚よりは高いし、先行シングルということも踏まえると、これでも好調なほうかもしれない。
リリース形態はDVDの有無で2種リリース。
これまでずっとCD1種リリースを貫いてきたが、8作目にしてついにDVD付をリリースし、複数商法となった。
ただ、CDの内容は同じなので、複数買い促進ではない。
先行シングルというマイナス要素を商法起用でカバーしたかたち。
目に見えてDVD付をリリースした効果は出ているので、一度味をしめると以後基本的に複数商法になると思われる。
なお、四捨五入して1.0万枚になっているが、実際の売上は1万枚を割っている。
第9位 BRAVE HERO/ファイティングポーズ -Little Blue boX
男女2人組ユニット、Little Blue boXの3枚目のシングルが初登場で9位にランクイン。
アニメ「ダンボール戦機」の主題歌を歌唱するために結成されたユニットでもある。
初動売上げは0.9万枚。
前作「以心伝心」の初動はわずか680枚。前作から13倍以上に膨れ上がる大上昇に。
この不自然な大上昇の理由はCD特典で、なんと今作には「ダンボール戦機」に登場する戦機のプラモデルが付いている。
タイアップはアニメ「ダンボール戦機」タイアップで、前作から変わりないし、このアニメの人気が加熱している事実効いたこともないので、この上昇はプラモデル効果以外ありえない。
リリース形態はプラモデルの有無で2種リリース。
「DVDの有無で…」は書き慣れたものだが、「プラモデルの有無で…」は初めて。
音源目当てのファンは前作の数字からして1,000もいないので、売上のほとんどがプラモデル目当てということになる。
購入者の多くは「プラモデル付のCD」ではなく、普通に「プラモデル買ったらCD付いてきた」くらいの感覚だと思われる。
商法的に、開封用と保存用を購入する熱狂的なファンを除くと、複数枚買う必要はないと思われ、それでも1万近い数字が出ているので、それなりにアニメのファンはいる様子。
また、単純に考えて、プラモデル付けるだけで初動が13倍になるのならかなりいい商売である。
これは今後も継続的にプラモデル連発になる気がする…。
というか、こうなるともう何でもありだと思う。
CDとは違って、他のフィールドがあまり広がっていない漫画とかを特典につければかなり数字を持ちあげられる気がする。
例えば、圧倒的に部数を誇る「ONE PIECE」をCDにつけてしまえば即ミリオンだし。。
~今日のふといいなぁ~花火 (from「0~ZERO~」) by 三代目 J Soul Brothers
遥か (from『CYCLE HIT 1997-2005 Spitz Complete Single Collection』) by スピッツ
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