大変話題となった週のチャートチェックの前に…
年明けの記事からはじめました「Yasai Reccomends 2014」。
本日は2014年9月~10月リリース部門をご紹介。
もし聴いたことのない楽曲がありましたら、ぜひチェックしてみてください。
天国オン・ザ・ビーチ (from「東京VICTORY」) by サザンオールスターズ
~サザンオールスターズ、2014年唯一のシングルのc/w曲。イントロからひょうきんなメロディでお得意のエロ路線です。歌詞は下ネタ全開でただただお下品。これを堂々と歌えるのはサザンだからこそ。メロディにも曲展開にも正直真新しさはないけれど、サザンでしか聴けない音楽で、楽しいから聴く。まさに専売特許だと思います。凄いのは何と言ってもMVで、ドリカムや奥田民生、星野源、吉井和哉といったアーティストからAKB48や元モー娘。といったアイドル勢まで一堂に会して華やか。こんなMVが作れるのもサザンだからこそかな。
Dear You / adding YUKA (from『と』) by livetune
~動画サイト発のサウンドプロデューサーであるkzによる音楽ユニット、livetuneの2ndフルアルバムから選曲。moumoonのYUKAをフィーチャーした作品。YUKAの歌声がlivetuneのプロデュースによって、キラキラとした輝きを放ち、メロディアスな幻想的な世界へ誘います。このアルバムでは9mm Parabellum Bulletの菅原卓郎をフィーチャーした「千の翼」、声優の三森すずこをフィーチャーした「High And Loud」もおすすめ。管理人の2014年ベストアルバムの1枚です。
※「Dear You」は0:46~
言ったじゃないか (from「言ったじゃないか/CloveR」) by 関ジャニ∞
~関ジャニ∞の30thシングル。作詞は宮藤官九郎、作曲は元GOING STEADYで現在は銀杏BOYZの峯田和伸が担当。峯田節全開の直球ど真ん中、青春ロックに仕上がっています。女の子に翻弄される主人公を描いた歌詞は終始わちゃわちゃで賑やか。たまにこういう何も考えなくていい曲を聴きたくなります。2014年はこの曲でした。
※youtube公式動画なし
何度目の青空か? (from「何度目の青空か?」) by 乃木坂46
~乃木坂46の10作目のシングル曲。今作のセンターは生田絵梨花が担当。シリアスなピアノのイントロからはじまり、サビで一気に青空が広がっていくような曲展開は見事の一言。乃木坂の楽曲からは青春っぽさを感じることが多いですが、この曲はその王道だと思います。ソロパートがある生田絵梨花の歌声も透き通っていて心地いい。48グループの曲はどれも同じ…と思っている人にこそぜひ聴いてほしい1曲です。
crying march (from『魅力がすごいよ』) by ゲスの極み乙女。
~2014年最もメディア露出が増えたバンド、ゲスの極み乙女。のメジャー1stフルアルバムより選曲。先行シングル含め、メジャーで一気に毒素みたいなものが弱まって大衆性がアップ。レトロモダンな雰囲気だったりラップのような独特な歌い回しも減少。ただ、この曲はこれまでのゲスにはなかった疾走感溢れるロックナンバー。変わることが悪いことではなく、この疾走感は以前はなかったし、今後どういった方向性になるのか楽しみになりました。それにしても、『ドレスの脱ぎ方』から約1年半、『踊れないなら、ゲスになってしまえよ』から約1年しか経っていないことが驚き。
※MVなし
さよならはエモーション (from「さよならはエモーション/蓮の花」) by サカナクション
~サカナクションの10作目のシングルタイトル曲。東進CMソングとしてオンエアされていたときのアレンジからがらりと変わっていて、はじまりは静寂。徐々に高まっていき、最後に爆発。最近はロック寄りの楽曲が少なかったので、ライヴでの強力な武器が増えたなという印象。ただ、ロックなんだけど「セントレイ」のような分かりやすい爆発力とは違って、じわじわと効いてくる感じ。Ba.草刈愛美が子供を授かり10月復帰と報道がありましたが、2015年はどんな音を届けてくれるのか、楽しみです。
さて、いかがでしたでしょうか。
もし聴いたことのない曲があったならば、ぜひ聴いてみてください。
また、皆さんのおすすめ楽曲もお待ちしています。
次回はついにラスト、11月~12月部門をお送りします。
~ ~
では、本日もチャートチェックに移ります。
前回記事で2014/11/24付ランキングを見終わりましたので、本日からは12/1付ランキングに突入です。
まずはいつもどおり、シングルランキングからチェック。
この週のシングルランキングはおそらく2014年最も話題になった週。
前週のTOP3は、
第1位 鍵のない箱 -KinKi Kids
第2位 ロマンスを語って/永久の歌 -Berryz工房
第3位 秋風のアンサー -Flower
でした。
上位に残る作品はあったのでしょうか。
では、さっそく…
2014/12/1付オリコンウィークリーシングルランキング、第1位はこの曲!
第1位 君にHITOMEBORE -Sexy Zone
ジャニーズのアイドルグループ、Sexy Zoneの8作目のシングルが初登場で首位を獲得。
Sexy Zoneのシングル首位は2011年11月のデビュー作「Sexy Zone」から8作連続となった。
なお、前作に続いて中島健人、菊池風磨、佐藤勝利のメインメンバー3名によるシングルとなっている。
初動売上は33.6万枚。
前作「男 never give up」の初動12.5万枚から+20万枚超となる大幅上昇。
デビュー作「Sexy Zone」で記録した初動17.3万枚を大きく上回り、自己最高初動を更新。
ここまで不自然な数字上昇なので察されると思うが、当然人気が急上昇したわけではなく、商法によって持ち上げられた数字である。
リリース形態は一般流通で【CD+DVD】が4種と【CDのみ】が1種。
特殊販路商品として、【Sexy Zone Shop限定盤】が3種と【MUSIC CARD】が12種でなんと合計20種リリース。
DVDの内容はすべて異なり、【Sexy Zone Shop限定盤】3種にはそれぞれ異なるメンバーボイスを収録で、7種買い促進の複数買い促進商法。
前作は【CD+DVD】が3種と【CDのみ】が1種、特殊販路商品で【イベント会場限定盤】が1種+【Sexy Zone Shop限定盤】が2種で7種リリースだったので、3種増。
アイテム数で見ると、大した強化ではないのだが、今回に関しては音源、映像のコンプという要素は度外視でいいレベルであって、【MUSIC CARD】を使ってのイベント商法が強烈だったと思われる。
上記の12種の【MUSIC CARD】は6種セットでA、Bが用意されており、このセットを予約することで「ハイタッチ会」に参加できたり、クリアファイルが付与されたり。
また、「ハイタッチ会」もセットを買えば必ず参加できるわけではなく、あくまで応募。
当選を目指して、この6枚セットを複数買ったファンも大勢いたと思われる。
そして、この【MUSIC CARD】商法の恐ろしいところは¥300程度のカードがオリコン上、CDと同じく1枚カウントされること。
さらには、6枚セットは1セット売れるごとに6枚売上としてカウントされている可能性が高いということ。
この【MUSIC CARD】商法が炸裂して初日だけで29.9万枚をセールス。
圧倒的な数字で、同日リリースのミスチルを全く寄せ付けず、首位を獲得した。
サウンドスキャンでは、【CD+DVD】が4種が1.8万枚、1.5万枚、1.3万枚、1.3万枚、【CDのみ】が0.7万枚で計6.6万枚。
前作のサウンドスキャン計が8.0万枚(オリコンとの乖離は4.5万枚)だったので、こちらはダウンに転じている。
また、オリコンとの乖離は27万枚にも及んでおり、前作の結果から【Sexy Zone Shop限定盤】の売上が5~6万枚だとすると、約20万枚分が【MUSIC CARD】だろうか。
【MUSIC CARD】商法の登場でオリコンのオワコン化最終章を迎えそうな状態。
Sexy Zoneサイドに否があるわけではなく、やりたい放題される前に集計ルールを整理しなかったオリコンの負けである。
第2位 足音 ~Be Strong -Mr.Children
Mr.Childrenの約2年半ぶり、35作目のシングルが初登場で2位にランクイン。
Mr.Childrenは1994年リリースの5th「innocent world」から30作連続でシングル1位を獲得してきたが、今作は2位となり、約20年続いた記録に終止符が打たれた。
また、作品数でいうと「連続首位記録」は30作で途絶えたことになる。
初動売上は11.5万枚。
前作「祈り~涙の軌道/End of the day/pieces」の初動17.4万枚から大幅ダウン。
ドラマ「信長協奏曲」主題歌。
「HANABI」以来、約3年9か月ぶりに「月9」主題歌だったが、数字は大きくダウンする結果に。
ドラマの平均視聴率は12%弱なので、「HANABI」のときのように効果は出ていない様子。
また、前作から約2年半というリリース間隔が開いており、その間にファン離れとパッケージ離れが進んだものと思われる。
ここ数年は新曲のリリースもパッケージではなくデジタルが多くなっていたため、ファンもデジタルに抵抗がなくなって、自然とパッケージ離れが進んだのかも。
リリース形態は完全CD1種リリース。
過去にはDVDは付けずとも、CD EXTRAでミュージックビデオを収録したことがあったが、今回は本当に音源だけとなっている。
ちなみに、デイリー初日では上のSexy Zoneだけでなく、「CD付チケット商法」で急浮上したEXILE TRIBEにも敗れて、3位スタートだった。
1位がMUSIC CARD商法、2位がCD付チケット商法という現代のオリコンランキングを賑わし狂わす2大商法と激突するとは。
もはやオリコンランキングが世間で流行っている音楽を、CDの需要を表す指標では決してないことが素人にも伝わる週になったのではないだろうか。
サウンドスキャンでは11.8万枚で、他を寄せ付けずダントツで首位を獲得している。
第3位 THE REVOLUTION - EXILE TRIBE
EXILE TRIBEの8月リリースのシングルが前週の圏外から急浮上して3位にランクイン。
週間売上は8.2万枚。
もちろんこの曲の需要が一気に高まったわけではなく、上記の通り、「CD付チケット商法」によるもの。
ECサイト限定の「CD付チケット」がこの週の新譜発売日から受取可能となったようで、その売上が一気にまとめてガツンと計上されたものと思われる。
なお、今回は再々公演分のチケットとのこと。
つまり、公演が追加されるたびにCD売上が比例して何万も増えるという現象が発生することになる。
累計売上は57.3万枚を突破。
10年前なら50万枚を超えたら、お茶の間の人も口ずさめたものだけど、そういう時代ではなくなった。
※ちなみに10年前の50万超えシングルは平井堅「瞳をとじて」やMr.Children「Sign」、平原綾香「Jupiter」など…
~Today's Yasai Reccomend~
レピドシレン (from「フルドライブ」) by KANA-BOON
明日で2月ですが、あけましておめでとうございます。
2015年も宜しくお願いします。
さて、2014/12/1付オリコンウィークリーシングルランキングですが
とうとうこの日が来たかぁ、って感じでしたね。
ミスチルの1位は難しいとは思っていましたが
まさかデイリーの1日だけで勝負が決するとは思ってませんでした。
「桶狭間の戦い」を期待してましたが「関ヶ原の戦い」になちゃいましたね。
ミスチル側も発売を延期しなかった時点で覚悟してたのかもしれませんが。
オリコンもこの際、「妖怪メダル」もCDとして集計したらどうだ?って思いました(笑)
ただ、アルバムをリリースするものだとばかり思っていたので
シングルのリリースなんかじゃ、2年以上待った溜飲は下がるものでもありいません。
3月からツアーですけど、その前にリリースされる感じでもなさそうですし。
映画公開の後、映像化してからのリリースなのか分かりませんが、
悶々とした日々が続きそうですね。
「幻聴」という曲がとても良いらしいので是非聴いてみたいです。
投稿: ジェンマ | 2015年1月31日 (土) 12時34分
ジェンマさん、コメントありがとうございます。
20年間続いた記録が途絶えたのは残念でしたが、
いい意味でここでひと区切りで、新たなMr.Childrenの幕開けと
捉えるしかないですね。
そして、ついにアルバムのリリース日が発表されましたね。
ここから約4ヶ月待つのは正直長いですが、非常に楽しみです。
そしてそして、日付変わって本日から映画公開。
さっそく観に行こうと思います。
投稿: Yasai (管理人) | 2015年2月 7日 (土) 01時27分